【拡散希望】ハラスメント防止対策に公的支援が出ます!

この記事は、日本版CNCが担うべき支援の4つの柱、①「教育支援」②「労働環境保全」③「製作支援」④「流通支援」のうち、②「労働環境保全」に関するものです。
映画監督有志 2024.03.25
誰でも

 ご存知ですか? ハラスメント防止対策に対して公的支援が作品ごとに受けることができます。文化庁によるハラスメント防止対策支援事業の受付が3月18日から始まりました。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/kibankyoka/no-harassment/index.html

 昨年度に引き続いての取り組みになりますが、今年度から防止対策対象者の最少人数の引き下げ(20人→10人)や、会場費の対象経費化等の改善がなされ、より利用し易いものとなっています。

 そして、フリーランスに発注する事業者にハラスメント対策の措置が義務化されたフリーランス新法が今年の秋から施行されます(2月にはa4cも協賛し勉強会が開催されました)。フリーランスの俳優やスタッフを雇用する映画制作会社の皆様はぜひ本補助金を有効に使っていただければと思います。
 なお、本支援については芸文振「日本映画製作支援事業」との重複も可能です。

 ハラスメント対策への公的補助は、資本格差を現場の環境保全に影響させないためにも必須の取り組みであり、韓国の映画振興委員会(KOFIC)の施策を参考にa4cとしても以前より提言を続けてきました。
 今回の文化庁の取り組みを歓迎し、広く活用されることを願いますが、一方でハラスメント対策の先進国である韓国映画界においては独自の映画法によりハラスメント予防教育のみならず、性暴力予防教育プログラムの実施も定められており、製作助成を受けるためにはこの教育プログラムの履修証明が義務づけられています。また業界内の問題に特化した「韓国映画性平等センター」が存在し、連携しています。このような充実ぶりと比較すると、日本の映画界においてハラスメント防止対策が今後どれだけ普及し徹底できるかについては、まだまだ多くの課題を残しています。
 日本映画が現在、毎年数百本の数が製作されている状況に対し「作品制作活動に付随して実施される取組、25件」というのはそもそも不足していると言えます。

 今回の支援の取り組みはゴールではなく環境保全の入り口であると捉え、引き続き提言、情報発信を継続していきます。

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